薬剤師と製薬会社の関係性

今日はちょっと最近勉強したことを備忘的にまとめてみたいと思います。

薬剤師と製薬企業は医薬品の適正使用を促進するという目的ではパートナーシップを結ぶ関係にあります。しかし、実際には医薬品の買い手と売り手という関係性もあり、そこに患者さんや医師、国庫(税金)も絡んでくるため、関係性が複雑になってきます。近年では、「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」が策定され、接待の原則禁止や講演会講師などに対する謝礼などの金銭授受の公開など、製薬企業との関係性の透明化が進んできています。

<<MRという仕事>>
調剤薬局や病院に勤める薬剤師であれば、「医薬品の問い合わせにおいて、お世話になっている製薬企業の社員は?」と聞かれると、「コールセンターの学術の方」と答える人と、「いつも来てくれるMRさん」と答える人に2分されるかもしれません。製薬企業の学術部に連絡すれば、安全性や有効性に関わる情報など、添付文書やインタビューフォームに記載されていない情報までくまなく調べて教えてくれます。学術部においては、基本的に「学術的に正しい情報提供」を行います。しかし、MRにおいては「学術的に正しい情報提供」よりも「売り上げを増加させる目的の情報提供」の方が優先されます。したがって、MRからの情報収集に偏っていると、いつの間にか偏った知識を植え付けられていることが多々あります。MRは医薬情報担当者という肩書であると同時に営業職であるということは必ず忘れてはなりません。

<<薬剤師とMRの関係性>>
現在のMRがプロパーと呼ばれていた時代、度を越した営業活動が行われていたことが記憶に残っている薬剤師も多いことでしょう。医薬品を10箱購入すれば2箱がおまけで付いてくるというのはまだ可愛いもので、毎晩のように医師や薬剤師に対する接待が行われていました。現在では接待は原則として禁止されるようになりました。その代わりに高級ホテルを会場にした「講演会」を開いて、情報交換会という形でただで飲み食いをしてもらう形で事実上の接待は続いています。もちろんタクシー、飛行機などの交通費は製薬企業が負担しています。
一般的な買い手と売り手においては接待を行うのは全く問題ありませんが、製薬企業と医療機関においてはやや構図が異なります。製薬企業が製造した医薬品は卸業者を通して調剤薬局や病院薬剤部へ納入され、最終的には患者さんの手に渡ります。最終消費者は患者さんであり、費用負担をするのは患者さんが1~3割、健康保険や国庫(税金)から7~9割です。そして当たり前ですが、処方するのは医師であり、調剤するのは薬剤師です。この構図が特殊なのは、買い手において医薬品を購入する意思決定を行う側(医師や薬剤師)と実際に費用負担をする側(患者または国)が別々であるということです。接待が問題となる理由はまさしくこの点にあります。

<<薬剤師として製薬企業との関係性において気を付けるべきこと>>
先述の通り、現在は医療機関と製薬企業の関係性に関するガイドラインが作成されており、以前に比べれば透明性の高い関係に近づいているように思えます。覚えておくべきことは、調剤薬局や病院の独自の規定によって、製薬企業からの飲食代、弁当、交通費などの授与が禁止されている場合があります。特に公的な施設においては、かなり規制と罰則が厳しくなっているので注意が必要です。
処方する医師ほどではありませんが、薬剤師においても医薬品の採用権や購入権があります。特に近年ではジェネリック医薬品への変更調剤が認められるようになったため、ジェネリックに変更させないようにと先発品の製薬企業からの営業攻勢も強くなってきています。多くの施設において、製薬企業との関係性について詳細な規則は作成されていないかもしれませんが、このような時代的背景や特殊な構図を頭に入れたうえで、製薬企業と関わりを持つことをお勧めします。

いかがでしたでしょうか。
薬剤師はやはり製薬会社とはある程度の関連性がある仕事なんです。
薬剤師転職コミュニティのような掲示板サイトにもこのテーマのQ&Aは多く掲載されています。
また何か新しい勉強をしたら備忘も含めて記載していきたいと思います。

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